退職金の積立制度には、中小企業退職金共済、特定退職金共済、企業型確定拠出年金、確定給付企業年金、iDeCoなど複数の種類があります。
ただし、これらはすべて同じ仕組みではありません。会社が従業員の退職金を準備する制度もあれば、従業員自身が老後資金を積み立てる制度、企業が給付額を約束する制度、従業員が運用商品を選ぶ制度もあります。
退職金制度を選ぶときは、税制メリットや期待リターンだけでなく、加入対象、掛金負担者、運用リスク、転職時の扱い、受け取り時の税金まで確認することが大切です。
本記事では、退職金の積立制度の基本、主な制度の違い、制度選択のポイント、退職金を受け取った後の管理方法や相談先を解説します。
この記事でわかること
- 中退共に加入できる企業の従業員数の要件(一般業種は常用従業員300人以下など)
- 中退共の掛金月額の範囲(5,000円〜30,000円の16種類、短時間労働者は2,000円から)
- 2024年以降のNISAの非課税保有限度額(1,800万円)
- 預金保険で保護される範囲(1金融機関ごとに元本1,000万円まで)
退職金の積立制度とは?
まずは、退職金の積立制度がどのような仕組みなのかを確認しましょう。
退職金の積立制度は、会社や従業員が将来の退職金・老後資金を計画的に準備するための制度です。制度によって、会社が掛金を負担するもの、従業員本人が掛金を拠出するもの、会社と従業員の双方が関わるものがあります。
制度の目的と仕組み
退職金制度の主な目的は、長年勤めた従業員への慰労と、退職後の生活資金を支えることです。企業にとっては、人材の定着や福利厚生の充実にもつながります。
退職金の積立制度には、大きく分けて次のような種類があります。
| 分類 | 主な制度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 会社が従業員の退職金を準備する制度 | 中退共 特定退職金共済 社内退職金制度 | 会社が掛金や原資を負担し、従業員の退職時に退職金を支給する |
| 企業年金制度 | 企業型DC 確定給付企業年金 | 年金または一時金として受け取れる。 制度により運用責任や給付額の決まり方が異なる |
| 個人で老後資金を積み立てる制度 | iDeCo NISA 預貯金など | 会社の退職金制度がない場合や、退職金を補う目的で活用できる |
「退職金の積立制度」といっても、税制やリスクは制度ごとに異なります。まずは、自分が知りたい制度が「会社の制度」なのか「個人の資産形成制度」なのかを分けて考えましょう。
企業が導入するメリット
企業が退職金制度を導入するメリットは、福利厚生を充実させ、人材採用や定着につなげやすい点にあります。
退職金制度があると、従業員は長く働くメリットを感じやすくなります。特に中小企業では、退職金制度を整えることで、給与以外の待遇面をアピールしやすくなります。
また、中退共のように掛金が法人では損金、個人企業では必要経費になる制度もあります。企業型DCの事業主掛金も、制度上は会社の損金として扱われます。
ただし、退職金制度を導入すれば必ず節税になるというわけではありません。掛金負担、制度運営コスト、従業員への説明、退職時の支払いなども含めて検討する必要があります。
従業員にとってのメリット
従業員にとってのメリットは、退職後の生活資金を計画的に準備しやすい点です。
会社が退職金制度を導入していれば、一定の勤続年数や支給条件を満たすことで、退職時にまとまった資金を受け取れる可能性があります。中退共のように会社とは別の制度から退職金が支払われる場合、会社の資金状況にかかわらず制度に基づいて請求できる点も特徴です。
ただし、短期間で退職した場合は退職金が支給されない、または掛金総額を下回ることがあります。退職金制度がある会社でも、退職金規程や加入条件を確認しておくことが大切です。
税制面では、退職金を一時金で受け取る場合、原則として退職所得控除が使えます。年金形式で受け取る場合は、公的年金等控除の対象になる場合があります。受け取り方によって税金が変わるため、退職前に確認しておきましょう。
積立制度の種類と特徴
退職金の積立制度には複数の種類があります。ここでは、代表的な制度として、中退共、特定退職金共済、企業型DC、確定給付企業年金、iDeCoを整理します。
中小企業退職金共済
中小企業退職金共済制度は、中小企業が従業員の退職金を準備しやすくするための制度です。事業主が従業員ごとに掛金を納付し、従業員が退職したときに中退共から退職金が直接支払われます。
加入できる企業は、業種ごとに従業員数または資本金・出資金の要件が定められています。
| 業種 | 加入できる企業の要件 |
|---|---|
| 一般業種 製造業・建設業など | 常用従業員数300人以下、 または資本金・出資金3億円以下 |
| 卸売業 | 常用従業員数100人以下、 または資本金・出資金1億円以下 |
| サービス業 | 常用従業員数100人以下、 または資本金・出資金5,000万円以下 |
| 小売業 | 常用従業員数50人以下、 または資本金・出資金5,000万円以下 |
掛金月額は通常5,000円から30,000円までの16種類で、短時間労働者には2,000円・3,000円・4,000円の特例掛金もあります。
中退共は制度運営の手間が比較的少なく、掛金は法人では損金、個人企業では必要経費として扱われます。一方、短期間で退職した場合は退職金が支給されない、または掛金総額を下回ることがあります。
特定退職金共済制度
特定退職金共済制度は、商工会議所などの特定退職金共済団体が運営する退職金制度です。事業主が毎月定額の掛金を支払い、従業員の退職金を計画的に準備する仕組みです。
制度内容は、運営する商工会議所や団体によって異なります。例えば、東京商工会議所や各地域の商工会議所が独自に制度を案内しています。
中退共と同じく従業員の退職金準備に使えるが、加入できる地域、掛金、給付内容、手続きは団体ごとに異なります。勤務先が特定退職金共済に加入している場合は、加入団体の規約を確認しましょう。
企業型確定拠出年金
企業型確定拠出年金は、会社が掛金を拠出し、加入者である従業員が運用商品を選ぶ制度です。将来の給付額は、拠出された掛金と運用成果によって決まります。
会社にとっては、事業主掛金を損金に算入できる点がメリットです。一方、従業員は自分で運用商品を選ぶ必要があり、運用成果によって受け取る金額が増減します。
企業型DCには、離転職時に年金資産を持ち運べるポータビリティがあります。転職先に企業型DCがある場合や、iDeCoへ移す場合など、状況に応じた手続きが必要です。
ただし、原則として途中引き出しには制限があります。老後資金として使う制度であることを理解しておきましょう。
確定給付企業年金
確定給付企業年金は、従業員が将来受け取る給付内容をあらかじめ約束する企業年金制度です。企業型DCのように加入者が運用商品を選ぶ制度ではなく、企業や基金が資産を管理・運用します。
確定給付企業年金には、企業年金基金を設立して実施する「基金型」と、労使合意の年金規約に基づいて企業が実施する「規約型」があります。
従業員にとっては、将来の給付内容が比較的見通しやすい点がメリットです。一方で、企業側は運用状況や制度運営に責任を持つため、積立不足が生じた場合の対応が必要になることがあります。
iDeCoやNISAなど個人で準備する方法
勤務先に退職金制度がない場合や、退職金だけでは老後資金が足りないと感じる場合は、個人で資産形成を行う方法もあります。
iDeCoは、加入者自身が掛金を拠出し、自分で運用して老後資金を準備する私的年金制度です。掛金は所得控除の対象になり、運用益も非課税になりますが、原則として60歳まで引き出せません。
NISAは、一定の投資枠内で運用益が非課税になる制度です。2024年以降のNISAでは、非課税保有限度額は1,800万円となっています。ただし、NISAで投資する商品には元本割れリスクがあるため、退職金のすべてを投資に回すのは避けましょう。
制度がない場合でも、まずは生活費や緊急資金を確保し、そのうえでiDeCo、NISA、預貯金などを組み合わせて老後資金を準備しましょう。
代表的な制度の違いをまとめると、以下のとおりです。
| 制度 | 主な対象 | 特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 中小企業退職金共済 中退共 | 中小企業の従業員 | 事業主が掛金を納付し、中退共から退職金が支払われる | 制度運営の手間が比較的少ない。掛金は損金・必要経費にできる | 短期退職では支給なし、または掛金総額未満になることがある |
| 特定退職金共済 | 制度を実施する商工会議所等の加入事業所の従業員 | 地域の商工会議所等が運営する退職金共済制度 | 事業主が定額掛金で退職金を準備しやすい | 制度内容は運営団体ごとに異なる |
| 企業型DC | 制度を導入した企業の加入者 | 会社が掛金を拠出し、従業員が運用商品を選ぶ | 事業主掛金は損金算入。年金資産の持ち運びも可能 | 運用成果により受取額が変動する |
| 確定給付企業年金 DB | 制度を導入した企業の加入者 | 給付内容をあらかじめ約束する企業年金制度 | 従業員は将来の給付を見通しやすい | 企業側が制度運営や積立不足への対応を担う |
| iDeCo | 個人 | 自分で掛金を拠出し、自分で運用する私的年金 | 掛金が所得控除の対象になる | 原則60歳まで引き出せない。元本割れリスクがある |
保険を使って退職金を準備する方法
保険で退職金を準備する方法には、個人が老後資金を補うために入る個人年金保険と、会社が役員・従業員の退職金の原資を準備するために入る法人契約の生命保険があります。目的も税金の扱いも違うため、分けて考えましょう。
| 種類 | 契約者 | 仕組み | 税金の扱い |
|---|---|---|---|
| 個人年金保険 | 個人 | 保険料を払い込み、一定年齢から年金形式などで受け取る。確定年金・有期年金・終身年金などの型がある | 税制適格特約を付けた契約は個人年金保険料控除の対象。2012年1月1日以後の契約では所得税の控除額は最高4万円 |
| 法人契約の生命保険(養老保険・長期平準定期保険・逓増定期保険など) | 会社 | 満期保険金や解約返戻金を、役員・従業員の退職時期に合わせて退職金の原資にする | 受取人や最高解約返戻率で損金算入と資産計上の割合が変わる。最高解約返戻率が50%を超える定期保険などは、保険料の一部を資産に計上する |
保険は保障と積立を同時に準備できる一方、次の点に注意が必要です。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 途中解約 | 契約から一定期間内に解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回ることがある |
| インフレ | 受取額が決まっている定額型は、物価が上がると実質的に目減りしてしまう |
| 控除の上限 | 生命保険料控除は、一般・介護医療・個人年金を合わせて所得税で最高12万円まで |
| 法人の税務処理 | 契約形態や解約時期で会計処理が変わるため、保険会社の設計書だけで判断せず税理士に確認する |
保障が必要ない場合は、保険よりもiDeCoやNISA、企業型DCのマッチング拠出のほうが、手数料や流動性の面で条件がよいこともあります。保険を選ぶ前に、ほかの制度と比べてから決めましょう。
退職金の積立制度選択のポイント
退職金の積立制度は、会社側が制度を導入する場合と、従業員・個人が自分で老後資金を準備する場合で選び方が異なります。
ここでは、制度を比較するときに確認したいポイントを整理します。
複数の選択肢がある場合
複数の退職金積立制度を比較できる場合は、リターンだけで判断しないことが重要です。
確認したいポイントは次のとおりです。
| 確認したいポイント | 制度ごとの違いの例 |
|---|---|
| 誰が掛金を負担するのか | 中退共・企業型DCは原則として会社、iDeCoは原則として本人 |
| 会社の損金や従業員の所得控除になるのか | 会社が払う掛金は損金、iDeCoの掛金は本人の所得控除の対象 |
| 将来の受取額は確定しているのか、運用成果で変動するのか | 確定給付企業年金は給付額が決まっており、企業型DC・iDeCoは運用成果で変わる |
| 転職や退職時に持ち運び・通算できるか | 企業型DCやiDeCoは、転職先の制度へ資産を移換できる場合がある |
| 途中引き出しや解約に制限があるか | 企業型DC・iDeCoは原則として60歳まで引き出せない |
| 制度導入・維持にどの程度のコストや手続きが必要か | 制度によって運営管理の手数料や事務手続きが異なる |
| 受け取り時に一時金・年金のどちらを選べるか | 企業年金は規約によって選べる場合がある |
例えば、会社が従業員向けの退職金制度を整えたいなら中退共や企業型DC、確定給付企業年金が候補になります。一方、従業員個人が自分で退職後資金を補いたい場合は、iDeCoやNISA、預貯金などの活用を検討することになります。
将来のリスク対策を検討する
退職金積立制度を選ぶ際は、将来のリスク対策も考えておきましょう。
退職後は、生活費、医療費、介護費、住宅修繕費、家族への支援など、まとまった支出が発生する可能性があります。老後の働き方や年金額、家族構成も含めて、どの程度の資金が必要かを考えることが大切です。
制度選択では、次のリスクを確認しておきましょう。
| リスク | 確認したいこと |
|---|---|
| 元本割れリスク | 企業型DC、iDeCo、NISAなどでは投資商品により元本割れの可能性がある |
| 流動性リスク | iDeCoや企業型DCは原則として途中引き出しが制限される |
| 転職時の手続き | 中退共の通算、企業型DCやiDeCoへの移換など、制度ごとの手続きが必要 |
| 会社の制度変更 | 退職金規程や企業年金制度が変更される可能性がある |
| 税金・社会保険料 | 一時金と年金形式で税金や保険料への影響が変わることがある |
「高いリターンが期待できる制度」よりも、「自分の退職時期や生活設計に合う制度」を選ぶことが重要です。
制度がない場合の方法
勤務先に退職金制度がない場合でも、個人で老後資金を準備することはできます。
まずは、退職後すぐに使う予定のある資金と、長期で運用できる余裕資金を分けて考えましょう。
| 方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 預貯金 | 生活費や緊急資金を管理しやすい | 一般預金等は1金融機関ごとに元本1,000万円までと利息等が保護される |
| iDeCo | 掛金が所得控除の対象になり、老後資金を積み立てやすい | 原則60歳まで引き出せない。運用商品によって元本割れリスクがある |
| NISA | 投資で得た利益が一定枠内で非課税になる | 元本保証はない。短期資金ではなく余裕資金で検討する |
| 投資信託・株式 | 長期運用で資産形成を狙える | 価格変動リスクがあるため分散投資が必要 |
| 不動産投資・未上場企業投資 | 大きなリターンを狙える場合がある | 空室、災害、流動性、事業失敗などのリスクが高く、初心者向けとは限らない |
退職金制度がないからといって、いきなり高リスクの投資を選ぶ必要はありません。まずは家計、生活費、緊急資金、年金見込み額を整理し、余裕資金の範囲で制度を活用しましょう。
退職金の積立を上手に行うには
退職金の積立を上手に行うには、制度の特徴だけでなく、自分や会社の状況に合うかを確認することが大切です。
会社が制度を導入する場合は、従業員数、会社の資金繰り、退職金規程、税務処理、導入後の事務負担を確認する必要があります。個人で老後資金を積み立てる場合は、年齢、収入、家族構成、住宅ローン、年金見込み額、リスク許容度を整理しましょう。
相談先は内容ごとに使い分ける
退職金制度や資産形成の相談先は、相談内容によって異なります。
| 相談内容 | 主な相談先 | 確認できること |
|---|---|---|
| 勤務先の退職金制度 | 勤務先の人事・総務担当者 | 退職金規程 支給条件 見込み額 支給時期 |
| 中退共・特退共 | 勤務先、中退共本部、商工会議所等 | 加入状況 掛金 請求手続き 通算制度 |
| 企業型DC・DB | 勤務先、企業年金の窓口、社会保険労務士 | 加入状況 移換手続き 受け取り方法 |
| 税金 | 税務署、税理士 | 退職所得控除 確定申告 年金形式の課税 |
| 家計・生活設計 | FP、J-FLEC認定アドバイザー | 家計管理 老後資金 NISAやiDeCoの基本 |
| 具体的な金融商品・運用 | IFA、FP、金融機関 | 資産配分 金融商品 運用リスク |
制度の有無や退職金の見込み額は勤務先に確認するのが基本です。税金は税務署や税理士、生活設計はFPやJ-FLEC認定アドバイザー、具体的な金融商品の相談はIFAや金融機関など、相談内容に合わせて選びましょう。
IFAとは
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことです。日本では主に、金融商品仲介業者として、証券会社や登録金融機関から委託を受け、金融商品の提案や売買取引の支援を行う人や法人を指します。
退職金の運用相談では、退職後の生活費、公的年金、医療費や介護費への備え、リスク許容度を踏まえて、預貯金、投資信託、債券、NISAなどを組み合わせた資産配分について相談できる場合があります。
ただし、IFAは税理士や社会保険労務士とは役割が異なります。退職金の税額の確定、社会保険の手続き、勤務先制度の解釈などは、それぞれの専門家や公的機関に確認しましょう。
IFAに相談する前に確認すべきこと
IFAに相談する場合は、以下の点を確認してから面談に進むと安心です。
| 確認したいこと | 確認方法 |
|---|---|
| 金融商品仲介業者として登録されているか | 金融庁の登録業者一覧で確認する |
| 提携している証券会社・金融機関はどこか | IFAのWebサイトや契約前に受け取る書面で確認する |
| 相談料、販売手数料、信託報酬などの費用はいくらか | 手数料一覧や目論見書で確認する |
| 提案できる商品の範囲に偏りがないか | 取扱商品の一覧を確認し、複数の選択肢を示してくれるかを見る |
| 元本割れや為替変動などのリスク説明が十分か | 面談時の説明や契約締結前交付書面で確認する |
| 運用後のフォロー体制があるか | 面談の頻度や連絡方法を事前に聞く |
退職金は退職後の生活を支える大切な資金です。高利回りや安全性を強調する説明だけで判断せず、リスクと費用を理解したうえで検討しましょう。
退職金は目的別に分けて管理する
退職金を受け取った後は、すぐに全額を投資に回すのではなく、使う時期ごとに分けて管理しましょう。
| 資金の区分 | 主な使い道 | 管理方法の例 |
|---|---|---|
| 短期資金 | 退職直後の生活費、税金、健康保険料、転職活動費 | 普通預金など換金しやすい形で管理 |
| 中期資金 | 住宅修繕、車の買い替え、医療費、家族への支援 | 定期預金、個人向け国債など安全性を重視 |
| 長期資金 | 老後資金、介護費、将来の住み替え資金 | 余裕資金の範囲でNISAや投資信託などを検討 |
一般預金等は、1金融機関ごとに元本1,000万円までと破綻日までの利息等が預金保険制度で保護されます。一方、投資信託や株式には元本割れリスクがあります。
退職金の管理では、「増やすこと」だけでなく「必要な時期に使えること」も大切です。生活費や緊急資金を確保したうえで、余裕資金の運用を検討しましょう。
まとめ
退職金の積立制度には、中退共、特定退職金共済、企業型DC、確定給付企業年金、iDeCoなど複数の種類があります。それぞれ対象者、掛金負担者、税制、運用リスク、転職時の扱いが異なります。
会社が従業員向けの退職金制度を整えたい場合は、中退共、特退共、企業型DC、確定給付企業年金などを比較する必要があります。一方、個人で退職後資金を補いたい場合は、iDeCo、NISA、預貯金などを組み合わせて考えるとよいでしょう。
退職金制度を選ぶ際は、税制メリットや期待リターンだけでなく、途中解約や転職時の扱い、元本割れリスク、受け取り時の税金、制度運営コストも確認しましょう。
退職金を受け取った後は、短期・中期・長期の目的別に分けて管理することが大切です。生活費や緊急資金を確保したうえで、余裕資金の範囲で運用を検討しましょう。
制度の確認は勤務先、税金は税務署や税理士、生活設計はFPやJ-FLEC認定アドバイザー、具体的な金融商品や運用はIFAや金融機関など、相談内容に合った専門家を活用することが重要です。
退職金の積立や運用について相談したい場合は、以下のボタンから確認できます。
出典
厚生労働省「中小企業退職金共済制度(中退共制度)」
中小企業退職金共済事業本部「加入の条件」
中小企業退職金共済事業本部「掛金」
中小企業退職金共済事業本部「掛金は税法上どのように取り扱われますか?」
東京商工会議所「特定退職金共済」
千葉商工会議所「特定退職金共済制度」
厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
厚生労働省「確定給付企業年金制度」
厚生労働省「iDeCoの概要」
金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」
国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」(公開日:2025年4月1日)
金融庁「預金保険制度」
金融経済教育推進機構 J-FLEC「専門家に相談したい」
金融経済教育推進機構 J-FLEC「J-FLEC認定アドバイザー」
日本証券業協会「金融商品仲介業者」

