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【退職金とNISA】最適な資産運用で安心な老後生活を手に入れる

地方公務員の退職金を完全理解!あなたの疑問、これで解決
この記事で解決できるお悩み
  • 退職金とNISAをうまく活用したい
  • 資産運用の基本を知りたい
  • 専門家の意見が欲しい

NISA口座で運用すると、投資枠の上限内で運用益が非課税になるため、退職金を受け取ったらNISAの活用を検討してみると良いだろう。

またNISAは2024年から新しくなり、年間非課税枠が拡大されるほか、非課税期間が無期限になるなど、さらにその内容が拡充されることになっている。

この記事では、まず退職金の受取額を自身で把握するために退職金の仕組みについて解説し、続けてNISAの概要についても解説する。

退職金をNISA口座で上手に運用した方は、ぜひ最後までお読みいただきたい。

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目次

退職金の基本知識

退職金の基本知識 退職金ナビコラム

NISA口座を使って運用するにあたり、まずは退職金の手取り額を把握しておく必要があるだろう。

ここでは退職金の計算方法や、退職金にかかる税金等について解説していく。

退職金の計算方法

退職金制度には退職一時金制度、中小企業退職金共済(中退共)、確定給付企業年金(DB)、企業型確定拠出年金(DC)等があり、それぞれ計算方法が異なる。それぞれの退職金制度における退職金の計算方法について解説していく。

退職一時金制度

退職時に一時金で支払われる一般的な退職金制度のことで、企業ごとに定められた退職金規定に基づいて計算する。

退職一時金制度の支払方法は主に4種類あり、勤続年数に応じて計算する定額制、勤続年数と退職時の基本給を基に計算する基本給連動型、勤続年数や退職時の基本給・役職・退職理由等さまざまな項目をポイントに換算して退職金を計算するポイント制、基本給とは連動せず勤続年数と退職自由別基準額を定め、役職や社内で定めた倍率などを乗じて計算する別テーブル方式がある。

中小企業退職金共済(中退共)

自社で退職金制度を設けることができない中小企業向けに、国が用意した退職金制度だ。

中小企業退職金共済のおける退職金は基本的に月額掛金と納付年数で計算ができる。

確定給付年金(DB)

企業が拠出した掛金を金融機関で運用し、あらかじめ従業員との合意のもと定められた退職金額を退職時に支払う退職金制度のことを指す。

その金額は掛金月額と納付年数の他、運用成績によって決まるが、あらかじめ決めておいた退職金を用意できない場合、会社が追加で掛金を負担する必要がある。

企業型確定拠出年金(DC)

会社が拠出した掛金を使って従業員自身が金融商品を選んで運用し、退職時にその成果を退職金として受け取る制度のことを指す。

その投資対象は、満期まで持っていれば原則元本割れしない「元本確保型商品」と、大きく増える可能性があるものの元本割れのリスクも伴う「価格変動型商品」に二分される。

そのため従業員が掛金をどのように運用したかで受取額は変わるのが特徴だ。

退職金に関する税金

退職金は長期間の勤労を労うとともに、老後の生活を支える重要な資金になるという特性上、「退職所得控除」という大きな税制優遇がある。

また退職所得は他の所得から切り離して所得税を計算できるという特徴もある。そのため退職所得を受けた年度に給料を受け取っても、所得税が高額になることがないような仕組みとなっている。

退職金にかかる税金は以下の計算式で計算をする。

退職金にかかる税金=課税退職所得金額✕所得税率-控除額

課税退職所得金額=(退職金ー退職所得控除額)÷2

退職金にかかる税金の計算
【退職所得控除額の計算方法】

勤続年数20年以下:40万円✕勤続年数
勤続年数20年超:800万円+70万円(勤続年数-20年)

【退職所得控除の計算例】

退職金2,000万円、勤続年数30年の場合
2,000万円-800万円✕70万円(30年-20年)


退職所得控除額は1,500万円

2,000万円-1,500万円=500万円
500万円÷2=250万円
つまり250万円が課税退職所得金額となる。

課税退職所得金額がわかったら、次に所定の所得税率を乗じて税額の計算をする。所得税率は次の通りだ。

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課税される所得金額税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで5%0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円 以上45%4,796,000円
出典:国税庁HPNo.2260 所得税の税率

上記の所得税率に当てはめると、250万円✕10%-9万7,500円=15万2,500円(2037年までは復興特別所得税額2.1%も課税される。)となる。

なお、「退職所得の受給に関する申告書」を事前に勤務先に提出しておけば、源泉徴収で納税は完了する。また、確定申告の必要もない。

ただし、退職前に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合、退職所得控除が適用されず、なおかつ退職金に一律20.42%の税率が課される。仮に退職金を2,000万円受け取った場合は、約408万円の所得税がかかるため、注意が必要だ。

また、退職金には所得税の他、住民税も課税される。住民税の税率は課税退職所得金額の10%だ。

退職金の支払い時期

退職金の支払い時期については、特に法律で決まっているわけではない。

会社によって異なるが、退職後おおむね1ヶ月~2ヶ月後が一般的だ。

NISAの概要

NISAの概要 退職金ナビコラム

NISAとは少額投資非課税制度のことで、投資で得た利益に対して税金がかからないという特徴がある。退職金もNISA口座を活用して運用することで、非課税の恩恵を受けることができる。

ここではNISAの概要やNISAのメリットについて解説する。なお現行のNISAは2023年で終了し、2024年度から「新しいNISA」がスタートすることにも留意していただきたい。

NISAとは

NISAとは、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの総称で、各NISAの違いは以下の通りとなっている。

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一般NISAつみたてNISAジュニアNISA
非課税保有期間5年20年5年
年間非課税枠120万円40万円80万円
投資対象上場株式・ETF・
公募株式投資信託・REIT等
長期・積立・分散投資
に適した一定の投資信託・ETF
一般NISAと同じ
対象年齢18歳以上18歳以上0~17歳まで
出典:金融庁HP(2023年6月調査)

NISAのメリット

NISAのメリットは投資の利益に対して税金がかからない点だ。

例えば一般NISAの年間非課税枠は120万円だが、一般NISA口座で上場株式Aに120万円を投資した結果、200万円に増えたとしても、運用益である80万円に対して税金がかからない。

仮に一般NISA口座を使わずに運用して80万円の利益が出た場合、20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税金がかかる。

また一般NISAの場合、非課税期間は5年間のため、仮に2023年から始めた場合、2028年以降は売却して現金で受け取るか、課税口座で運用を継続するかを選ばなければならない。

NISAを活用した投資対象

NISA口座は対象商品に制限がある。

一般NISA・ジュニアNISAの対象商品は、上場株式・ETF・公募株式投資信託・REIT等、つみたてNISAは長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託・ETFとなっており、これら以外の商品で運用することはできない仕組みになっている。

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退職金とNISAを活用する戦略

退職金とNISAを活用する戦略 退職金ナビコラム

一般NISAとつみたてNISAは、18歳以上であれば上限年齢はない。そのためNISA口座で退職金を運用して、運用益非課税のメリットを享受することが可能だ。

NISA口座を活用して退職金を運用する方法について考えていこう。

退職金の運用方法

2023年度時点でのNISAは一般NISAで年間120万円、つみたてNISAは年間40万円、つまり月約3万3,000円まで運用ができる。

そのため2023年中に、退職金のうち120万円まで運用可能であれば一般NISA、あまり大きな金額をまとめて投資をしたくないときは、つみたてNISAを選ぶと良いだろう。

つみたてNISAを選ぶと7月から運用を始めた場合、2023年末までに約3万3,000円✕6ヶ月=約20万円運用することができる。

なお2024年から始まる新しいNISAに、2023年までの運用資産を移行することはできない。

ただし2023年までに設けた非課税枠はそのまま残るため、2023年に一般NISAを開設した場合は2027年まで、つみたてNISAを開設した場合は2042年までは非課税で運用が可能だ。

NISAと退職金の組み合わせ

2023年までのNISAは一般NISAで120万円、つみたてNISAで6月から始めたとしても約20万円しか非課税枠を使うことができない。

ただし、2024年から始まる新しいNISAでは、成長投資枠(現行の一般NISAにあたる)が240万円、つみたて投資枠(現行のつみたてNISAにあたるもの)が120万円まで非課税枠が使えるようになる。さらに新しいNISAは非課税期間が無制限だ。

2024年から始まる新しいNISAを見据えた、退職金の運用も考える必要があるだろう。


退職金とNISAのリスク管理

NISAには運用益が非課税になるメリットはある。一方、投資である以上元本割れの可能性があることも考慮しておかなければならない。

退職金は老後の生活を送るための貴重な財産だ。いたずらにリスクの高い商品に投資をするのは避ける方が好ましいだろう。

投資はその目的と自身の資産状況に合ったものでなければならない。

NISAで運用する商品は、リスクの大小はあれど全て元本割れする可能性のある商品だ。そのため商品選びは慎重に行う必要がある。

知識だけでは不安なら専門家への相談を

知識だけでは不安なら専門家への相談を 退職金ナビコラム

退職金の受け取りに備えていろいろ勉強したが、実際に運用するとなるとどのような商品で運用すればよいのか判断がつかないという方もいるだろう。

退職金の運用で悩んだら、「IFA」に相談してみることをおすすめする。

IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の役割

IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)とは、証券会社など特定の金融機関から独立した立場で、株式や債券、投資信託等の金融商品の販売や資産運用のアドバイスをする方の総称だ。

IFAを利用するメリット

株式や債券、投資信託といった金融商品は、証券会社の営業担当を通じて購入することもできる。

しかし証券会社の営業担当は提案商品が自社の商品に限られてしまう。

また、営利企業である以上、ノルマや営業推進される商品が存在しており、投資家の目的やニーズに適した商品が見つからない可能性もあるだろう。

しかし、IFAは先述の通り特定の金融機関に所属しないという特徴があり、商品提案や資産形成のアドバイスに会社のしがらみや販売ノルマなどが左右されることはない。

そのため、より中立的な立場から、あなたに合った商品や投資戦略をアドバイスしてもらえる可能性が高いと言える。

また、IFAは異動や転勤を伴わないという特徴がある。特に退職金に関しては、老後の生活を支える重要な資産として、長期間での運用・管理が必要となるため、

この点でもIFAを利用するメリットは大きいと言えるだろう。

ただし、IFAであっても自身の相談内容に一致するスキルをもつアドバイザーでなければ、その悩みを解決することは難しいだろう。

そのため投資家は、金融商品の選択よりも前に、まずは自身にあった信頼できるIFAを探す必要があるのだ。

IFAの選び方と相談方法

FAを選ぶポイントとしてまず挙げられるのは、金融商品の知識に精通しているかどうかだ。

商品内容について聞いた時に、十分な説明をしてもらえるかはしっかりと確認しよう。

ただし、投資信託は6,000本以上、株式も国内上場銘柄は約3,500あるため、その全てについて回答を求めることは難題と言える。

その場で回答ができない場合にも、調べた上で迅速に返答をしてくれるかどうか、といった真摯な対応も見極めるポイントと言えるだろう。

なお、証券アナリストやFP(ファイナンシャルプランナー)資格なども有していれば、金融商品について一定水準の知識は有していると考えられる。

また、IFAはライフプラン相談を受けた時点で有料となる場合や、金融商品の売買にのみ手数料が発生するケースなど、その料金体系はさまざまだ。

相談する前に諸々の手数料は必ず確認しておきたい。条件を入力すると、自分に合ったIFAが検索できるIFA検索サービスもあるので、アドバイザー選びに迷ったら一度活用してみるとよいだろう。

まとめ

まとめ 退職金ナビコラム

この記事では退職金の基礎知識やNISAの概要、そして退職金とNISAを活用する戦略について解説してきた。

退職金のNISAを活用した運用に当たっては、投資の目的や資産の状況に合わせた選択をする必要があり、専門性も求められる。

独立系資産運用アドバイザーであるIFAに相談をすることで、専門的な知識に基づく資産管理が実玄できる他、個別のニーズや資産状況に応じたアドバイスを受けることができる。

また、老後の生活を支える重要な資産である退職金の運用を、長期間に渡ってサポートしてもらえる。

退職金とNISAの戦略に悩んでいる方は、IFAに相談して最適なプランを立てることをお勧めする。

IFAの検索サイト「退職金ナビ」では、簡単な資産状況や相談内容を選択することで、信頼性が高くあなたに合ったIFAを探し、相談を申し込むことができる。

ぜひ一度お問い合わせをしてみていただきたい。

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執筆者

退職金の相談相手 検索サービス「退職金ナビ」を運営する。
「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンにIFA業界のプラットフォームとして、総合コンサルティング事業を展開している。

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