- 教員退職金の手取り額について知りたい
- 退職後の生活設計に役立つ情報が欲しい
- 教員としてのキャリアを考慮した退職金の見方が知りたい
教務についている方々は、今後退職した際、どの程度退職手当が支払われるかを把握しているだろうか。
教員退職金の有無と金額に関しては、退職理由や勤続年数等の様々な要因によって決定される。本記事では、教員の退職金に関して影響を及ぼす要素、退職手当を計算する方法等について説明する。
ゆとりある退職後の生活を手に入れるために、退職金に対する理解を深めていこう。
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教員退職金の手取り額を正確に把握する
まずは教員退職金の手取り額について正しく理解することから始めよう。
退職金の計算方法を理解する
ひとえに教員といっても、公務員である公立学校の教員と私立学校の教員としては仕組みそのものが異なる。
私立学校の場合、給与や退職金はその学校によって独自に規定されている。そのため、ここでは公立学校の教員の退職金の計算方法を解説しよう。
公立学校の教員の退職金は、「退職手当額=基本額+調整額」という計算式で算出される。基本額は、退職日時点での月額収入に支払率を乗じることで算出される。
調整費は、月額の調整費のうち最も高い支払率を持つものについて、合計60ヶ月間の金額を加算することで算出される。
ただし、調整費の額は区分によって異なる。そのため、自分の区分を確認するためには、教育委員会に問い合わせるか、給与明細書を確認する必要がある。
また、以下の項目に当てはまる場合は、調整費が支払われないため注意が必要だ。
- 退職手当の基本額が0である者(自己都合等の理由により勤続期間6月未満で退職 した者)
- 自己都合退職者で、その勤続期間が9年未満の者
- その者の非違により退職した者で、退職した日から3月前までに、その非違行為を原 因として懲戒処分(停職、減給、戒告)を受けた者
公立学校教員は休職後でも退職金を受け取ることができる。精神的な理由や、教員としての職務を果たすことが不可能であると判断された場合、一旦休職し、退職手続きを取ることをおすすめする。
手取り額に影響する要素を把握する
退職金の算出には、勤続年数、退職理由、退職時の月給、そして調整額などの要素が関与している。
- 退職金:基本額+調整額
- 基本額:退職日給料月額×支給率
- 支給率:退職理由と勤続年数によって異なる
- 調整額:職務等級が重視された上で決定される
例として挙げると、勤続年数3年の教員が自己都合で退職する場合の平均退職金額は16万7,896円だ。
勤続年数が4年以下、または10年〜24年以下で自己都合で退職する場合は、調整額が半分になる。
今現在で見ると自分がどのパターンに当てはまる見込みであるか、シミュレーションすると良いだろう。
税金や社会保険料の影響を知る
退職金から差し引かれるのは、所得税(復興特別所得税を含む)および住民税だ。
社会保険料については、退職一時金として一括で受け取る場合は対象外となる。ただし、以下の場合は、社会保険料が控除される可能性がある。
- 年金として退職後に分割して受け取る場合
- 退職前に退職金相当額を賞与や給与に上乗せして支払う場合
上記ケースに自分が該当する場合は、注意が必要である。
退職後の生活設計を立てるために知っておくべきこと
生活設計を後悔のないように組み立てるためには、退職金の使い方を計画することが大切だ。
下記は、その上で知っておくべき3つの要素である。ぜひ目を通しておいてほしい。
教員退職金の使い道を計画する
前述の通り、教員の退職手当は、一般企業の手当を上回るとされている。
平成31年の地方公務員の給与実態調査によると、公立教員の平均的な退職手当は「約2,200万円前後」であることが明らかになっている。これに加え、管理職等を歴任する場合、さらに手当が上乗せされることが予想される。
ただし、まとまった金額を退職手当として受け取るからこそ、退職後の使い道は慎重に考えるべきだ。
特に年金に頼って生活を送る老後に関しては、再雇用が期待できない場合も十分に考えられる。そのため、退職金を含めた貯蓄で安心した生活を送ることが必要不可欠だ。
退職金を活用した資産運用のポイント
教員におすすめしたい資産運用の方法の一つとして、「投資」をピックアップしたい。
投資を行う場合、毎年必ずしも利益が得られるわけではない。しかし、経済は波のように上下しながら成長していくものだ。
したがって、利益の上昇も下降も予期されるのだ。多少波があっても、長い目で見ると利益が増えるのであれば、最終的に得られる利益は多い。
投資において、最も重要なことは「投資を継続すること」である。不景気や市況の悪化が見られた場合、多くの人々は生活費を賄うために保有している株式を売却したり、追加投資することができなくなる。
このような状況を避けるために、生活防衛資金(生活に支障のないほどの現金)や追加投資用資金を保有しておく必要がある。
暴落時には、株価が低下し、投資家にとってはチャンスである。不況時にも、教員のように安定した収入を得ることが出来る方は、生活に支障をきたすことはない。また、追加投資用資金を維持することもできるだろう。
ただ一方で、教員は副業での収入の制限があるため、現職中は投資に回すことが難しい場合がある。
だからこそ、まとまった退職手当を受け取ったタイミングで投資に回すことで、リスクを最小限に留めながら資産形成が実現できるだろう。
退職後の生活費や医療費を見積もる
退職後にも加入継続が可能である互助会へお金を使う方法も一つの手だ。
互助会に加入することで、老後の医療費に関する補助金や保障を受けることができ、終身医療保険に加入する必要がなくなるのだ。
ただし、出費が見込み額より少額である場合はリスクコントロールが必要となる。この場合、医療費の負担比率が上昇する流れがあるため、社会保障費用負担を単に現役世代が負うのみに限らず、高齢者が自身の負担割合を増やす見込みがあることも考えられる。
そのような状況下で互助会へ加入することで、将来の医療費に対する不安を回避できる。
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教員キャリアと退職金の関係を理解する
全項目で述べたように、退職金を活用して安定した将来を実現させるためには、退職金の特性を理解した上で資産運用を計画立てることが重要である。
また、教職員のキャリアアップはもらえる退職金の金額に大きくかかわる。では、具体的にはどのような関係があるのか。詳しく解説していこう。
キャリアアップによる退職金の増加を知る
キャリアアップによって、将来得られる退職金の額を大きくすることができる。
一般企業と同様に、教員に関しても得られる退職金の金額は勤続期間の長さに比例して大きくなる。
さらに、一般職員から教頭、校長と階級が上がるにつれて退職金の金額も大きくなるため、キャリアアップそのものが退職金を増やすことに直結する。
将来の安定した生活を実現させるためにも、キャリアアップを志す上で一つのモチベーションにもなるだろう。
出向や転勤が与える影響を把握する
転籍出向する場合は、教職員と出向元との労働契約は終了するため、出向元は就業規則に沿って教職員に退職金を支払う必要がある。
ただし、教職員が退職金を得るタイミングは規定がない。基本的には、教職員が出向元との労働契約を解消した際、もしくは出向先を退職したタイミングのいずれかである。
教職員の同意が得られればどちらのタイミングでも問題ないとされている。
また転勤を伴なう場合は、退職金は就業規則に沿って支払われるためもらえる退職金の額には変化がない。
しかし、転勤の可能性がある旨が就業規則に書かれているにもかかわらず、転勤の指令を拒否して退職した場合は自己都合による退職とみなされ、退職金が減額される場合がある。
退職時期の選択が退職金に与える影響
20代の若いうちに教職に就き、定年まで勤めれば、勤続期間は30年以上の長期に及ぶため、退職金は最大額まで上げることができる。
しかし、40代〜50代から教職に就く場合は、若いうちから教職に就く人よりも勤続期間が短くなる。
遅めの年代から教職に就いて60歳まで働いた20年間の場合は、退職金は1106万円と決して高水準とは言えない額で留まることになる。
教員退職金の運用はどこに相談すればいいのか
以上、教職員が受け取る退職金の基本概要をお分かりいただけただろうか。
教職員は多くの退職金を受け取れるというメリットが存在することは確かだが、キャリアアップと退職金には関連性がある点、出向や転勤が退職金に影響を及ぼす点等、理解しておくべき点があることも事実だ。
どのようなシチュエーションに陥った際も後悔のないかたちで退職金を手に入れるために、金融のプロの力を借りることをおすすめしたい。
IFAが提供する教員退職金に関するアドバイス
IFAとは、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーである。
証券会社等の特定の金融機関に属さず、独立した立ち位置で投資アドバイスや金融商品の提案を行う存在である。その立ち位置から、営業ノルマ等に左右されることなく相談者の目線に立ったフラットなアドバイスが可能である。
金融にまつわる知識と経験を長年培ったIFAは、教職員の退職金に関してももちろん深い知見を備えており、相談者の資産状況に沿った長期的な資産運用の計画立てが可能である。
資産運用や税金対策でのIFAの役割
資産運用、税金対策を行う際にIFAは全面的にサポートをしてくれる。
具体的には、資産運用のための金融商材の選定、運用スケジュールの提案、実際の運用サポートまで手助けをしてくれる。
IFAはあなたが後悔のない資金運用、税金対策を行うために力を貸してくれる心強い存在となるであろう。
IFAによる退職後の生活設計のサポート
退職後の安定した生活を実現するために、生活設計は必要不可欠だ。生活費、保険料等はどれくらいかかる見込みなのか。どのような出費がいつ想定されるのか。
IFAは、お金のプロとしてあなたの生活設計をサポートしてくれるだろう。
あなたにマッチしたIFAを探す際におすすめしたいサービスが、「退職金ナビ」だ。
「退職金ナビ」とはIFAと相談者をつなぐマッチングサイトであり、年齢や資産状況、相談事項を入力するだけであなたに合ったIFAを知ることができる。
「せっかくIFAにお願いしたけど、性格的に合わない・・・」というミスマッチが生まれないように、あなたの資産状況やパーソナリティに合ったIFAを探してみてほしい。
まとめ
以上、教職員が受け取れる退職金について様々な視点から解説した。
教職員はキャリアアップに比例して退職金を増やすことができ、かつ相性の良い資産運用も投資と明確である。
一般企業勤めの人よりも多くの退職金を受け取ることが可能だからこそ、「何も考えずに資産運用したけど損してしまった・・・」ということがないように、慎重な資産運用の計画立てが必要である。
しかし、実際には「資産運用が大事なのは分かったけど、どこから手をつければ良いのか分からない」という方もいることだろう。
そこで、まずはお金のプロへ相談するところから始めてみてほしい。
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