- 退職金の計算方法が分からない
- 退職金トラブルの解決方法が分からない
- 退職金を上手に活用したい
会社を退職するときに支給されるのが退職金だが、「美容師の自分には縁のない話」などと考えていないだろうか。
退職金は美容師も受け取れる可能性があるお金だ。利用する制度によっては美容師自身で退職金を準備することも可能だが、ご存知ない方もいるかもしれない。
本稿では美容師の退職金について、退職金の基本知識や計算方法、受け取り方も含めた活用方法を紹介する。美容師引退後の生活にも役立つので、ぜひ参考にしてほしい。
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美容師の退職金についての基礎知識
美容師に支払われる退職金とはどのようなものか。ここでは美容師の退職金の基礎知識について解説する。
美容師は退職金を受け取れるか？
退職金が支給されるかは、勤め先の美容院に定める就業規則がポイントになる。
就業規則に退職金規定がなければ、残念ながら退職金を受け取ることはできない。規定があるかどうかが支給のポイントになるので、退職金を受け取りたい人は入社前に必ず確認しておこう。
自分が退職金の支給対象であった場合も注意が必要だ。「入社して3年以内の退職」など、例外が定められている場合もあるので勤続年数などは特に注意しておこう。
その他にも、アシスタントやスタイリストなどの職位、自己都合や会社都合などの退職事由、懲罰の有無等が退職金の支給に影響する場合がある。いずれも美容室によって異なるので確認しておくことが必要だ。
雇用形態で異なる退職金の支給
美容師には主に3つの雇用形態がある。
- 正社員雇用
- パートやアルバイト雇用
- フリーランス、業務委託契約
これらの雇用形態のうち、退職金がもらえる可能性がいちばん高いのは正社員の美容師だ。退職金規定がある美容院に勤務すれば、規約に定められた条件で退職金が支払われる。
一方、パート・アルバイトの場合、正社員と同様に退職金規定がある美容院に勤務すれば、規定に定められた額が退職時に支払われる。ただし、パートやアルバイトは退職金支給の例外となる場合も多く、支給されたとしても正社員よりも金額が少なくなる可能性が高い。
美容院に属さず働くフリーランスや業務委託の美容師は個人事業主に分類される。したがって、美容院が定める退職金規定の適用外で、美容院から退職金が支払われる可能性は低い。
退職金の支払い時期
退職金の支払いに関して支払い時期などを明確に定める法律はない。
したがって、退職してから1～2ヵ月後に支払われる場合が一般的だ。
退職金の計算方法
多くの場合、退職金は「基本給連動型」「定額方式」「別テーブル方式」「ポイント制方式」などで計算される。どの計算方法を採用しているかは美容室によって異なる。
基本給をベースにした計算法
退職金の計算方法で一般的なのが基本給連動型だ。一般的に下記の方法で算出される。
退職時の基本給に、勤続年数に応じた係数をかけて計算するため、勤続年数が長い人の支給額が高くなる方法だ。
基本給以外をベースにした計算法
「定額方式」「別テーブル方式」「ポイント制方式」は、基本給以外をベースにした計算方法である。
定額方式は勤務年数に応じて、あらかじめ定めてある退職金額を支給する方法だ。
別テーブル方式は基本給の影響を受けずに、勤続年数や退職理由、役職などに応じた係数を決めて退職金を算出する。
ポイント制方式は勤続年数、役職、退職理由などに応じてポイント換算し、ポイントに応じた退職金を支払う方法である。
勤続年数と退職金の関係
勤続年数が長くなれば、その年月に応じて退職金額が上がっていくのが一般的である。これは基本給連動型を採用している企業が多いためだ。
近年では勤続年数の長期化による退職金の負担を避けるため、基本給に基づかない「別テーブル方式」「ポイント制方式」などの採用を検討する企業が増えてきている。
企業の退職金規定にもよるが、「長く勤務したから退職金が多い」とは、一概に言えないのが現状だ。
退職金を巡るトラブル！どのように対処する？
退職金に関して誤った知識があると、退職金に関するトラブルに発展しやすくなる。
トラブルを防ぐためにはどうしたらよいか、あらかじめ確認しておこう。
事前準備と情報収集
退職金に関するトラブルを避けるためにも、退職金に関する理解を深めておこう。
退職金が支払われるかどうかは退職金制度があるかどうかによる。本来は入社時に確認しておくべきことだが、まだの人は一度調べておくことをおすすめする。
退職金制度がある場合は退職金が支払われる可能性が高いが、退職金が実際にもらえるかどうかは、企業が定める規定による。特に勤務年数が支給の可否に影響することが多く、入社してから数年で退職すると支給されない場合がある。
退職金額はアシスタントやスタイリストなどの職位、自己都合や会社都合などの退職事由、懲罰の有無などが関係する。
退職金に関することで分からないことが生じたら、会社のことをよく知っている仲の良い先輩や退職した同僚などに聞いてみるとよい。
退職金が支払われない場合
勤める美容室に退職金規定があり、自分が規定にある条件を満たしているにもかかわらず支給がない場合は、事業主に問い合わせる必要があるだろう。
未払い退職金の時効は5年と決まっているため、早めに申し出て話し合いを持つことが大切だ。
解決に至らなかった場合は、社会保険労務士、弁護士などに相談してみるのも一案だ。雇用時の契約書、勤続年数がわかる書類、給与明細、退職金規定が載った就業規則などを証拠として持参しておこう。
自分で退職金を作る方法
フリーランスや業務委託の美容師、または退職金支給の見込みがない正社員の美容師は、自分で退職金代わりになるお金を貯めておくとよい。
たとえば、国民年金に加入するフリーランスや業務委託の美容師は、年金に上乗せして支払う「付加年金」をかけておくのもおすすめだ。
国民年金保険料に月額400円をプラスして支払うと、200円×付加保険料納付月数の年金が上乗せされる。国民年金基金に加入するのも年金額を増やせる方法のひとつだ。※両方の併用は不可
正社員の美容師も活用できるのは個人型確定拠出年金「iDeCo」だ。
月々の売上や給料の一部を積み立てておくと、60歳以降に一括あるいは年金で受け取ることができるため、退職金代わりとして毎月拠出するのもよいだろう。
iDeCoは投資信託などを活用して運用を行う。リスク性商品での運用が心配な人はお金の専門家に相談してみてはいかがだろうか。
IFAに相談して退職金問題を解決！
IFAとは、Independent Financial Advisor の略で、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことである。
IFAは銀行や証券会社、保険会社で経験を積んだ「お金のプロ」。コンサルティング経験が豊富なので、退職金に関しても安心して相談できるのが特徴だ。
退職金の相談をするならIFA
美容師の退職金額は勤め先によって異なるが、退職金が支給されたら使い道をしっかりと決めておこう。
美容師は自分が健康である限り、いくつになっても現役で仕事ができる職業だ。しかし、いったん体を壊してしまうと仕事を失う可能性もあるため、退職金は将来に備えて貯めておくほうが安心である。
IFAのなかには退職金運用に詳しいアドバイザーもいるので、このような専門家に相談してみるのもよいだろう。
退職金は早めの相談がおすすめ
退職金の相談は退職時だけに限らない。できれば現役時代から相談するのが理想的だ。特に勤める美容室に退職金制度がない場合は自分で自分の退職金を準備しなければならない。退職後の生活設計も含めて早めに相談しておこう。
若いうちから資産運用をスタートし長期間にわたって運用を行うと、長年の運用の効果でリスクが安定しやすくなる。複利効果も得られ、資産が大きく増えやすいのも長期運用のメリットのひとつだ。
このような運用のメリットやデメリットを教えてくれるのがIFAである。退職金の備えについてIFAに相談すると、相談者の意向に沿った最適なプランを用意してくれる。興味がある人はIFAに相談してみるのも一案だ。
美容師の退職金に関する法的サポートは？
退職金の未払いに関することは、労働基準監督署などで相談にのってくれる場合がある。そのときは、退職金規定の内容や支払日、退職金の支給額、支払時期が記載されているものを持参しよう。
他にも社会保険労務士や弁護士などが相談にのってくれるケースもある。退職金の支払いには法律が関わることもあるため、士業などの専門家に相談すると適切なアドバイスがもらえるだろう。
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本記事では、美容師の退職金に関する基本知識、計算方法、IFAによる退職金サポートに関して解説した。
退職金に関する悩みがあるならば、IFAへ相談してみるのがおすすめだ。
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